T 特定商取引法による意思表示の取消権

         特定商取引法においては、クーリング・オフ規定とともに、意思表示の取消権を規定しています。
         クーリング・オフができる期間を経過していても、この権利はあります。
         この取消権は、追認可能時より6月または契約時から5年で時効消滅します。        
         事業者が契約の締結について勧誘するに際して、禁止行為に違反して不実告知、重要事項の故意の不告知により
         消費者が誤認して契約の申込又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消しすることができます。
         この意思表示の取消権は、訪問販売、電話勧誘販売連鎖販売取引特定継続的役務提供業務提供誘引販売取引
         の場合に規定されています。

         この取消権を行使するためには、まず内容証明郵便で業者に主張することをお勧めします。

訪問販売・電話勧誘販売の場合                                                  

  取消の要件
    1.事業者が売買契約・役務提供契約の締結について勧誘する際に行われたこと。
    2.次の事項について、不実告知がなされ、当該告げられた内容が事実であると誤認したこと。
       @商品の種類、性能、品質、効能、商標または製造者名、販売数量、必要数量
        権利もしくは役務の種類、役務または権利にかかる役務の効果
       A商品もしくは権利の販売価格または役務の対価
       B商品もしくは権利の代金または役務の対価の支払いの時期及び方法
       C商品の引渡時期もしくは権利の移転時期または役務の提供時期
       D当該売買契約もしくは当該役務提供契約の申込の撤回または当該売買契約もしくは当該役務提供
       契約の解除に関する事項
       E顧客が当該売買契約または当該役務提供契約の締結を必要とする事情に関する事項
       F前各号に掲げるもののほか、当該売買契約または当該役務提供契約に関する事項であって、顧客
        または購入者もしくは役務の提供を受ける者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なもの
    3.前記@からDまでの事項について、故意に事実を告げない行為がなされ、当該事実が存在しないと誤認
       したこと。
       

連鎖販売取引の場合

   取消権者は、連鎖販売契約の相手方であり、無店舗の個人に限られています。

  取消の要件
    1.統括者もしくは勧誘者が、連鎖販売取引契約を勧誘する際に、次の事項について、不実告知または
      故意の事実不告知があり、告げられた内容が事実であると誤認、または告げられなかった事実が存在
      しないと誤認したこと。
    2.一般連鎖販売業者が、その連鎖販売業にかかる連鎖販売取引契約を勧誘する際に、次の事項につい
      て不実告知があり、告げられた内容が事実であると誤認したこと。
    3.不実告知、故意の事実不告知の対象事項
      @商品(施設を利用し及び役務の提供を受ける権利を除く。)の種類、性能、品質、効能、商標または製
        造者名、販売数量又は施設を利用しもしくは役務の提供を受ける権利もしくは役務の種類、役務又は
        権利に係る役務の効果
      A当該連鎖販売取引に伴う特定負担に関する事項
      B当該契約の解除に関する事項
      Cその連鎖販売業にかかる特定利益に関する事項
      D前各号に掲げるもののほか、その連鎖販売業に関する事項であって、連鎖販売取引の相手方の判断
        に影響を及ぼすこととなる重要なもの

  別途、中途解約権があります。

特定継続的役務提供の場合

  取消の要件
    1.役務提供事業者または販売業者が特定継続的役務提供等契約の締結について勧誘する際に行われた
      こと。
    2.次の事項について、不実告知がなされ、当該告げられた内容が事実であると誤認したこと。
       @役務又は役務の提供を受ける権利の種類及びこれらの内容又は効果(権利の場合にあっては、当該
        権利に係る役務の効果)
       A役務の提供又は権利の行使による役務の提供に際し当該役務の提供を受ける者又は当該権利の購
        入者が購入する必要がある商品がある場合には、その商品の種類、性能、品質、効能、商標または製
        造者名、販売数量、必要数量
       B役務の対価又は権利の販売価格その他の役務の提供を受ける者又は役務の提供を受ける権利の購
        入者が支払わなければならない金銭の額
       C前各号に掲げる金銭の支払の時期及び方法
       D役務の提供期間又は権利の行使により受けることができる役務の提供期間
       E当該特定継続的役務提供等契約の解除に関する事項
       F顧客が当該特定継続的役務提供等契約の締結を必要とする事情に関する事項
       G前各号に掲げるもののほか、当該特定継続的役務提供等契約に関する事項であって、顧客又は特定
        継続的役務の提供を受ける者もしくは特定継続的役務の提供を受ける権利の購入者の判断に影響を
        及ぼすこととなる重要なもの

    3.前記@からEまでの事項について、故意に事実を告げない行為がなされ、当該事実が存在しないと誤認
      
したこと。

    別途、中途解約権があります。

業務提供誘引販売取引の場合

  取消の要件
    1.業務提供誘引販売業者が業務提供誘引販売業者契約の締結について勧誘する際に行われた
      こと。
    2.次の事項について、不実告知または故意の事実不告知があり、告げられた内容が事実であると
      誤認、または告げられなかった事実が存在しないと誤認したこと
      @商品(施設を利用し及び役務の提供を受ける権利を除く。)の種類、性能、品質、効能、商標または製
        造者名、販売数量、必要数量又は施設を利用しもしくは役務の提供を受ける権利もしくは役務の種類、
        役務又は権利に係る役務の効果
      A当該業務提供誘引販売取引に伴う特定負担に関する事項
      B当該契約の解除に関する事項
      Cその業務提供誘引販売業にかかる業務提供利益に関する事項
      D前各号に掲げるもののほか、その業務提供誘引販売業に関する事項であって、業務提供誘引販売取
        引の相手方の判断に影響を及ぼすこととなる重要なもの

     U消費者契約法による取消権・無効

          消費者契約法は、消費者と事業者の契約すべてを対象としており、特定商取引法のように取引の形態や指定商品
          などはありません。
          事業者の不適切な説明で、消費者が誤認して契約した場合や消費者が困惑して契約した場合には、契約の取消を
          認めています。
          この取消権は、消費者が知ったときから6月、契約締結時から5年で時効消滅します。また、消費者に著しく不利益
          となる契約条項については無効としています。

消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示の取消し                                 

  取消の要件
    事業者が消費者契約の締結について勧誘する際に行われたこと。 

    誤認による取消
     1.不実告知・事実不告知
      消費者の当該消費者契約を締結するか否かについての判断に通常影響を及ぼすべきもので、次に掲げる事項
      について事実と異なることを告げ、または利益となる旨を告げ、かつ不利益となる事実を故意に告げなかった
      ため、当該告げられた内容が事実であると誤認または告げられなかった事実が存在しないと誤認したこと。
       @物品、権利、役務その他の当該消費者契約の目的となるものの質、用途その他の内容
       A物品、権利、役務その他の当該消費者契約の目的となるものの対価その他の取引条件
     2.断定的判断の提供
      物品、権利、役務その他の当該消費者契約の目的となるものに関し、将来におけるその価額、将来において当該
      消費者が受け取るべき金額その他の将来における変動が不確実な事項につき断定的判断を提供し、当該提供
      された断定的判断の内容が確実であると誤認したこと。

    困惑による取消
     
次に掲げる行為をしたことにより困惑し、それによって消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたとき。
      @消費者が、その住居又はその業務を行っている場所から退去すべき旨の意思を示したにもかかわらず、それ
        らの場所から退去しないこと。
      A消費者契約の締結について勧誘をしている場所から当該消費者が退去する旨の意思を示したにもかかわらず、
        その場所から当該消費者を退去させないこと。

消費者契約の条項の無効
  次のような、消費者の利益を一方的に害する条項は無効です。
   ・損害賠償の責任を一切取らないとする条項
   ・事業者に故意・過失があった場合に、責任の一部免除とする条項
   ・隠れた欠陥があった場合において、修理や交換損害賠償もしないとする条項
   ・損害賠償や違約金の請求において、平均的な損害を超えた部分
   ・遅延損害金は、年率14.6%を越える部分

              

                 

                    まずはメールかお電話を下さい。

          

   行 政 書 士

 矢 野 健 方(やの たけまさ)   

   事務所所在地

 高知市福井町1784番地62

   電 話 ・ FAX  088−824−3630
   E−メールアドレス

 sup_kochi@kgyousei.com

                                    行政書士事務所サポート高知へ